思わずそう聞くと、浅黄さんは呆れた顔をする。
「煽ってんのか?」
「いえ、純粋に感心してます」
「十分な煽りだな」
ホームに行き、電車に乗る。雨の降る外を見て、だるそうに浅黄さんは扉と手すりの間に寄りかかった。
何かのPVにありそうな。
わたしは傘の柄を握りながら考える。
「高校のとき、最初は電車通学してた」
「……へえ」
へそを曲げているので無視しようと思ったけれど、意外な事実に返事をする。
「今となっては特に何も思わねえけど。そのとき、帰りの電車で近所の女子高生に勝手に携帯で写真撮られたんだ」



