わたしは浅黄さんの部屋にお邪魔して広々としたベッドで眠ることにした。

夜中、浅黄さんがベッドに戻る気配がした。それを感じながら動物みたいだな、と頭のどこかで思った。

本能で動く生き物みたいだ。朝になるとやはり浅黄さんは居なくて、わたしは一人タオルケットをかけて浅黄さんのベッドに横になっていた。

「……よく分かんないな」

ぽつりと零した声に返答してくれる人は誰もいなかった。