いつも時間に追われているのだろう、とも感じる。

「あー眠い」
「自分の部屋で眠ってください」
「君の布団貸して」
「すぐそこに自分のベッドがあるのに」
「なんかよく寝れんだよ、君のとこって」

言いながら半分ほど眠っている。その意味深な言葉を残して寝るのはやめてもらいたい。

「もしかして、だからこの前浅黄さんの部屋で眠ってたんですか?」
「あーうん」

謎が解けた。
解けたと同時に眠ってしまった。

とりあえずわたしが成人男性を引きずってベッドまで担いでいくことは不可能なので、浅黄さんはわたしの敷き布団に寝かせた。