目を覚ますとランは隣にいるリオにそっとキスを落とし、着替えて部屋を出る。 「ラン様」 ふと、背後に現れた陰(かげ)に振り向くことなく、聞く。 「なんだ?」 「アリュデミへの人員を速やかに送ることをオススメします。 また、厄介な事に近々魔族が攻め込んでくる様子。 …黒幕が重臣の中に三人」 「わかった。今日のうちにアリュデミへ送る。 こっちはなんとかする」 「御意」 陰が背後から消える。 .