けれど私は断る前に、まず顔が熱くなってしまう。

先ほどの優翔の言葉を訳せば、“キスしていいのか”と聞いていることになるのだ。



「……っ。それ、は…」

キスなんてしたことないため、返答に困ってしまう。


それにキスって、ちゃんと付き合った相手とするものだと思っている。



だから優翔とはキスをするような仲ではないのだ。
今は単なる幼なじみ。


「だ、ダメ…」
「えー、どうして?指だけじゃ物足りないよ」


慣れた手つきで唇をなぞられる。
それだけで変な気分になり、体がビクッと震えた。



「ほら、たったこれだけでそんなかわいい反応して。
だからもっと俺に見せて?鈴華のかわいい反応」


思わずゾクッとしてしまう、彼の野性的な瞳。
本気なのかもしれないと思ってしまうほど。