「岩永さんこそ、俺のこと好きなら好きって言えよ。素直じゃないな」


 高木君の言葉にドキッとしてしまった。それは私にとって図星だった……から。
 でも、自分の気持ちに気付いてしまったのは、ついさっきのことで。どうして私よりも高木君の方が先に、私の気持ちに気付いているのかが不思議だった。


「こっちは素直に気持ち伝えてるのに。先輩だとか、歳の差だとか。そういうこと盾にして、ずっと誤魔化してるだろ」

「そんなこと」


 「ない!」と断言できないのは。さっきから私が拘っていることだったから。
拘って、自分の気持ちを強引に否定しようとしていたから。


「岩永さんのことを知らないっていうけど、入社してから毎日岩永さんと一緒に過ごしてきた時間から、好きなものとか苦手なものとか。多分、俺だけが知っていることだってある。もし、他に俺が知らないことがあるなら、教えてほしいとも思ってる」


 仕事となると、限界まで頑張ってしまうところ。賛否別れるミント系のお菓子が好きなところ。本当は泣き虫で、甘えるのが下手で。そのくせ、頼られると現状が手一杯なのに無理して請け負ってしまうところ。などなど。

 一方的ではあったけれど、機関銃のように。高木君から今まで見てきたままの私を並べ立てられてしまった。