穂海ちゃんが意識を失ったと同時に、穂海ちゃんに着いているモニターのアラームがけたたましく響いた。

発作だ。

こんな時に…

アラームが着いたからか、ナースコールが鳴る。

「悠木さん大丈夫で「小児科瀬川!!清水先生呼んでくださいっ!!それと__」

看護師さんに指示を飛ばしつつ、穂海ちゃんの体位を変え酸素マスクをつける。

聴診器を取り耳にかけたところで、病室のドアが開いた。

「瀬川くんっ、発作か…とりあえず焦らなくていいから落ち着いて処置を進めよう。陽向には連絡してきた。場合によってはこのままオペ室に直行だ。」

「はいっ。」

清水先生が点滴などの処置をしてくれている間に聴診を済ませる。

「先生っ、呼吸危ないです。挿管しますか」

「うん。そうしよう。」

喉頭鏡を手に取った所で再びドアが勢いよく開く。

「楓摩っ、オペ室取ってきた。今、先生たち呼んで準備してるとこ。30分後にはいけるぞ。」

「了解。瀬川くん聞こえたよね、このままオペ室行くよ。」

「はい。______挿管できました。人工呼吸開始します。」

人工呼吸器をつけ、とりあえず呼吸を確保する。

心臓…頼む、もってくれ……

そう願いながら、運ばれてきたストレッチャーに穂海ちゃんを乗せ病室を出る。

初めての緊急オペで、内心膝はガクガクだった。

しかし、そんなこと言っている暇なんてあるはずもなく、今は目の前にいる穂海ちゃんを救うことを考えるしかなかった。