今、英家の応接室でこの手紙を書いています。 三日ほど学校にいらっしゃらないのでお邪魔しましたが、会えないとのこと。 とても心配です。 姉から少しお話を聞きました。 菊田さんのこと、お父さまに知れてしまったのですね。 英子爵は頭ごなしに否定される方ではないと思っていたのですが、何か事情があるのでしょう。 ごめんなさい。 何も力になれなくて。 お花と、菜々子さんからお預かりしたお手紙を置いていきますので、受け取ってください。 学校で待っています。 大正九年十月二十二日 手鞠 駒子さま