「うん、二年から付き合ってる彼女がいる、彼女はスポーツ推薦で海洋を受ける」
「今度の懇談会は母さんが行くから母さんを呼んできなさい」
「うん」
母親を連れて部屋に入ってきた
「どうしたの?」
「俺、海洋に行きたいんだ、ダメかな?」
「どうして急に海洋?」
「彼女が行くらしい」
「彼女いたの?」
「うん」
「えっ、お母さんの知ってる子?」
「知ってる」
母親は考える
「もしかして……楓ちゃん?とか?」
「そう、二年の夏から付き合ってた」
「えーーーちょっと楓ちゃんに手出してないでしょうね、中学生なのに」
「出してない、中学のあいだは楓が駄目っていう」
「当たり前でしょ、高校でも健全なお付き合いをしてほしいわよ」
「それは……二人の問題だし」
「何であんないい子で大人しい子が優真と……」
「いい子だから好きになったんだろ?」
「あー、まあそうよね」
「学校違っても大丈夫だと思ってたんだよ、塾も楽しかったし、でも楓に寂しい思いをさせてしまってて体調も崩してしまった、全部俺が悪いっ……楓が優しいから俺が自分勝手な行動ばかりとっても許してくれると思ってた、でもやっぱり楓といたい、塾は辞める……お願いします」
両親に頭を下げる
「まあ、お母さんは海洋でも県立行ってくれればいいわよ」
「海洋行っても成績落とすんじゃないぞ」
「ありがとう、父さん、母さん」
優真は部屋に戻った
「泉、俺海洋に行く、今話してきた」
ベッドから顔を出す
「仲直りするってこと?」
「うん、塾も辞める」
「ふーん、いいんじゃない?(笑)」
優真は楓にメールを送る
‘明日一緒に帰ろう、教室に迎えに行く’
‘はい’
次の日の月曜日の放課後
優真は楓と一緒に帰る
ほとんど会話もなく神社の階段を登る
「楓……」
「は……い」
「俺、海洋に行く、仲直りしよう」
「えっ」
楓は顔を上げた
優真の顔を見る
涙が溢れてきた
「ぐすっ、わ、別れようって言われるのかと思った」
「ごめんな、俺が全部悪かった、頭を冷やすのは俺だった」
楓の頭を抱きしめた
「うっ、ゆ、優真くん……ヒック」
「昨日親にも了解もらった、でも彼女いくから行きたいって言ったから楓のことバレたけど……今日仕事いって母さんが話してるかもしれない」
「うん、わかった」



