外へ出て少し歩いたところのベンチに座っている彼の姿。
「何、授業中なんだけど」
声をかければ振り返る。その姿はどこか、知っているような。そうだ、あの人と同じじゃないか。そう思うと、心に重りがついたかのように沈む。
「たまにはいいじゃん」
「神代くんはいつもいないじゃない」
あちゃー、バレてた?と楽しそうに笑った。
「来栖さんもたまには息抜きが必要だよ」
「今するべきこと気じゃないわ」
「ねぇ、なんで、付き合ってみるとか言ったの?」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…