「あ、あの…っ!!!」

後ろから声をかけられた。
振り向けば、妹が好きだと言っていた 館川 春馬くんだ。中学に上がったばかりで新品に近い学生服。私のは対照的にもう3年目に入るセーラー服。

「…えっと、どうしたの?」
その日は私は一緒にいた人がいた。その人がジュースを買ってくるのを待っている時に春馬くんは声をかけてきた。

「彩葉さんのお姉さんって…」



_______________あの男の人と付き合っているんですか?




「え?」
「だって……毎回あの人といるところを見るので」

あぁ…なるほど。

「……どうなんだろう」
良く、わからないや…と苦笑してみせる。

「あ、彩葉は最近学校ではどうかな?」
「えっ!あ、彩葉さん相変わらずやすごく明るく優しくて…人気者なんですよ」
「そう……私の自慢の妹なの、仲良くしてくれると嬉しいな」
「は、はい!」



これを機に、彩葉と春馬くんの仲が深まればいいな、なんて淡い期待を抱きながら…。



この時はっきりとお付き合いしている人だって、…自分がたとえ望んだ形でなくとも付き合っている人だって…伝えておけば。






次の日、春馬くんは彩葉に私への思いを告げたらしい。



そして、私の歯車が狂ってしまった。