けど、そんなことあるわけなかった。

この世の中、そんなに甘いわけなかった。私の知らない、洋人の秘密があった。

それを知ったのはいつものように通話してるとき。なぜかその時の話題が結婚とか、彼氏彼女とかの話題になってた。

「私将来絶対結婚できないよ〜」
「なんでそんな事言うの笑」
「だってさ、かわいくないし性格悪いし女子力ないしさ」
「そんなことないよ?なごみはかわいいし優しいし女子っぽいもん」
「なによ女子っぽいって。笑かわいくないし優しくもないよー」
「そんなことないのに笑話してて楽しいし俺は好きだよ」
「お世辞ありがとね〜笑」
「お世辞じゃないわばーか笑...でも、俺ももう彼女は作らないし結婚もしないかな、ってかできないし多分」
「え?なんで?」

私が彼女になりたかったし、結婚したかったのに何故そんなこと言うんだと、聞きたかった。
ひとりが好きなのか、過去にひどい恋愛をしたのかとか。なんか事情があるのかと思った。

「俺、もうすぐ死ぬから」

信じられない言葉が耳に入った。