私と違うとこばっかりでほんと嫌になる。


「いやぁー、こーゆー大人っぽい人とねぇ、蒼がねぇ〜」


止めに入る愛美さんに反して、亜子さんは全く去る気配はない。


あー、いたくないなぁここに。


せーっかく蒼と2人だったのに。


「蒼、私帰るね」


「え!?ちょ、澪!?」


「ちょっと用事思い出した。蒼はいていいよ?お友達と一緒にどーぞ?」


…本当は嫌だけど


「え、澪、俺も…」


「きゃははっ!やっぱり蒼引っ張られてんジャーンっ!!」


亜子さんの愉快な声を聞いた後、テーブルに野口さんを置いて退出する。


…なーんでいっつも邪魔はいるかなぁ〜。


ほんと、最悪。


なんて考えていたら。


「澪!!!」


ちょっと、ちょーっとだけ追いかけて欲しいな、なんて思ってた人の声が聞こえた。


「ごめん、澪!!!」


「何が?別に怒ってないよ?」


「う、嘘だ…!!顔怖いもん。」


「元々ですけど?」


「いや、そーじゃなくて…」


「あーそーだったね、ふわふわ系が好きだもん、私の顔怖いよねー。」


「や、ほんと、違うって澪」


「うんだからいいって、怒ってない」