なみだ

「ただいまー」


父さんの声が聞こえた。


行かなくてはならない。


「おかえりなさい。父さん。」


「あ、あぁ、ただいま。」


いつもと接し方がちがった。


雪と間違えてる?


でも、それはありえない。


僕と雪では天と地の差がある。


すると、父さんは気づいたみたいで。


「なんだ、お前か、」


そう、冷たく発した。


「おまえ、髪切るな。うっとおしい。」


父さんの言うことは絶対だ。


「はい。分かりました。」


「あと、そのピン止め、なんのつもりだ。」


意味が分からなかった。


これは、雪からもらった大事なものだ。


それに、お揃い。


「お前ごときが雪の真似か?」