サッと陽向の顔が青ざめた。
予想どうりの反応だ。

「な、な…ふく、しゅ?…う?なんで!
わ、私は何、もし…てな、いよ!」

随分カミカミですけど。

「それは忘れたんだ。都合のいい頭だね。私はわすれられなかったよ。4年たった今も、これからもずっと。」

「な!ち、がうよ?わ、たしじゃ…」


いつまでも否定されそうだな。

「さっ!みんな!そろそろ1時間目終わるよ?2時間目なんだっけ?」

「あ、化学だけど…」

「ありがと!じゃあ、化学室行こっか!」

「え?うん……いやでも、陽向は?」

もういいの?と言いたげに目線を移動させている。

「うん。また今度……ね?」

「っっ!い、やよ…もうやめ、て…」


「ちょっとぉー、あなた達!おしゃべりは済んだ?もう、2時間目始まるよ!」

伊藤先生が教室に入ってきた。

いい所で邪魔されたな。……まさか、会
話聞かれてないよね?気をつけなきゃ。