その場に取り残され唖然と立つ私に
赤髪が近づいてきてスッと手を伸ばしてきた

反射的にギュッと目を瞑った

_叩かれるっ!!

が、痛みは来ない。変わりに左頬に
温かいものが触れた

「え?」

と目を開けると、赤髪が悲しそうな
目をしてこっちを見ていた

「そんなに怯えないで…大丈夫だから」

優しく私の頬を撫でてきた

赤髪にそう言われて初めて自分の手を見ると
カタカタと小刻みに震えていた

「私…なんで震えて…?」

震えを抑えようと手をさするけど
収まる気配はなく、むしろ酷くなっていく

─ギュッ

温かいもので包まれた

「…あ」

赤髪に抱きしめられていた