それでも、

「羚凰ーこっちでゲームしよーぜ!」

「OK!今日は負けねーからな!」

茶髪に誘われると笑顔になり
またギャーギャーゲームを始めた

とりあえず座ってと言われたソファー
に座って部屋を見渡す

やっぱり綺麗だ

誰か彼女とかいて掃除してもらってる
のかなってぐらい綺麗

「何ジロジロ見てんだ」

急に声を掛けられビクッと肩に力が入る

声を掛けてきたのは金髪だった

「別に。綺麗だなーって思っただけ」

「…そうか。まぁ憐斗が綺麗好きだからな」

そう言ってパソコンで何かをカタカタ
打っている黒髪に視線を向けた

つられて私も見る

「2人してなんですか?」

黒髪は本当に暴走族なのかってぐらい
丁寧な喋り方をする

「いやー、なにしてんのかなー?
って思って…アハハ」

「蒼について調べてるんですよ。
あと、大和とか砂竜もついでにです」

黒髪の口から出た蒼という言葉に
ピクっと少し体が反応した

沈黙が流れる

きまづいっ…

赤髪は呑気に茶髪とゲームに夢中に
なって遊んじゃってるし

白髪は寝ちゃってるし

黒髪はパソコンでハッキングするのに
夢中になっちゃってるし

金髪は…と言うと

「あの…なに?」

さっきからずっと私の方をじーっと
見つめてくる

「お前──

と金髪が言いかけた時

「総長、やばいですよ…」

黒髪が金髪に声をかけた

金髪が言いかけた事も気になるし
黒髪がヤバいって言った事も気になる

「どうしたのー?」

さっきまでゲームしていた茶髪が
黒髪の肩に肘を置いて聞いた

「砂竜と大和が来月この倉庫に攻めて
来るらしいです」

「マジ!?」

結構大変な事なのに赤髪は嬉しそうな
顔して言った

「最近喧嘩してなかったし、俺たちの
仲間を闇討にした仮を返さないとね」

なんて黒い笑顔を浮かべた

「いや、やばいぞ」

金髪が言い放った

「何がやばいの?」

「下っ端の中には最近入ったばっかの
奴が沢山いる、それにまだ怪我が完全に
治ってない奴もいるしな…」

強いって言われてる族だから入りたい
人は沢山いるだろう

男とかそーゆーの夢に思うのかな

なんて変な事を考えていると

「じゃあ、1ヶ月みっちりトレーニング
しなきゃだね!」

茶髪がそう提案した