そのまま手を引かれて階段を上ると

目の前に扉が現れた

「…ここってさ…」

「幹部しか入れない部屋だよ」

「ですよね…じゃなくて!だったら
私入っちゃダメでしょ!」

幹部室って基本は幹部から上じゃないと
入っちゃダメな部屋だよね?

私が蒼にいた時は大事な用事がない
限り入っちゃダメだったよ…?

そんな所に私みたいな裏切り者って
噂されてて、しかも元々敵対してる
チームに入ってた奴なんかはぜっーたい
入っちゃダメなやつだよね


「大丈夫だよー皆には言ってあるし、
ちゃんと許可貰ってるからー」

「はぁ…」

よく分からないけどさ、なんでここの
人達は私が入る事を許可したんだ?

「皆お待たせー!!連れてきたよー!」

と、勢いよく赤髪はドアを開けた

腕を引っ張られながら中に入ってみると
凄い広くて、綺麗に片付いていた

普通の人だったら

不良=ガラ悪い=部屋汚い

ってなるよね?なるよね?

なのに、この部屋はホコリひとつなく
ピカピカに掃除されている

「遅かったな」

「眠い」

「女の子1人連れてくるのに時間
かかり過ぎじゃね?」

「。。。」

中にいた男達が口々にそう言った

「冬瓜。遅くなって悪かったな。
夏斗。起きろ。
岳。喧嘩売ってんのか?
憐斗。なぜ無言。」

赤髪は一人一人にちゃんと答えた

「で。そいつ誰だ」

「は…?まさか、冬瓜話ちゃんと
聞いてなかったの?」

冬瓜と呼ばれている男は興味無さそうに
こっちを見てきた

「この子は瀬奈華ちゃん。俺がずっと
言ってた子」

「…どーも。」

紹介されたので一応ペコッと頭を
下げておいた