「華ちゃんちょっと着いてきて」

「は…?」

私の腕を掴んで歩き出す赤髪


「後ろ乗って」

「やだ」

「即答しないでよ〜」

何言ってんだこいつは

普通あまり知らない奴の後ろに
なんか乗らないだろ


今私の目の前には赤髪の物だと思われる
目立つ赤色のバイクが置いてある


にしてもなんで急にバイク乗れって…

「お願い!安全運転で行くから!」

「いや。そーゆー問題じゃないから」

「一生のお願いだから乗って?」

そんな目をうるうるさせながら上目遣い
で言われると断れる人いないだろ

「はぁー…分かったよ」

と言って私は赤髪の後ろに乗った

「ちゃんとここに手ぇ回しとかないと
落っこちちゃうよ」

赤髪は私の手を掴んで自分の
お腹に巻き付けた

━ブォォン

でかいエンジン音を吹かしながら
バイクは発車した

風が冷たい

寒いのが苦手な私は赤髪の背中に
ぴとっとくっついて顔を埋めた

「やばいな。これ」

ボソッと赤髪がそんな事を呟いて
いたなんて知らないで