自分から関わらないでって言ったのに
なんか矛盾してるけど…

なんて思いながら

屋上の扉を開けると少し冷たい風が
私の頬を撫でた

私は立ち止まること無く歩き

ある人物の前で止まる


「これ、やったのお前だろ」

「あ”?てめぇ舐めた口聞いてんじゃ
ねーぞ、おい!」

そいつを守るかのように立ち塞がり
私に罵声を浴びせる大河

それを無視して私は続ける

「これやったのあんたなんでしょ?
三崎 まりあサン」

「…大河ぁ私こんな事してないよぉ
こいつが嘘ついてるんだよぉ…ウエーン」

私の問に対し、嘘泣きで大河に
助けを求めるまりあ

「…気持ち悪 」

無意識のうちに出てしまった一言

その一言が大河を余計に刺激していた

「ってめぇ…ふざけんてんじゃねーよ!
てめぇみてぇな“人殺し”とまりあを一緒に
してんじゃねーよ!」


人殺し




人殺し。。。



『お前のせいだ!!』

ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい





『やだっ!来ないで!』
『“人殺し”はこっち来んな!』
『怖い!』

なんで、?
なんで皆そー言うの……?



「…がう…違う違う違う違う違う!!
私…じゃない…私のせいじゃない!!」

立ったまま手を強く握りしめて頭を左右に
振り続ける


「おい。落ち着けよ」

その声と一緒に光輝の手が私の肩に
伸びてきた


「いやっ!!触らないで…!」

怖い




怖い…


全身がガタガタと震える