ふと机の上に飾ってある写真に
目がいった

「紳助さん…」

私が生まれて初めて好きになった人だ

好きって言っても人としてだけど

こんな汚い私に仲間をくれて、
居場所をくれた人…

紳助さんがいたから人を好きになる
ことだって出来たのに…

なのに…

また、分からなくなった…

友達って…仲間って…家族って…

一体なんなんだろう…

色々考えてるうちにいつしか
眠ってしまっていた


『だーるーまーさーんーがー
こーろーんーだっ!』

女の子が振り返るとピタッと止まる

だんだん女の子の背中が近づいてくる

私は興奮から心臓がドクドク鳴っている

『だーるーまーさーんーがー…』
『タッチ!』

私の手が勢いよく女の子の背中を押す

すると──

━ガシャーン!

私の目の前に次々と落ちてくる鉄パイプ…

「キャー!!」

足元に広がる真っ赤な血

『人殺し』
『出ていけ』
『悪魔』

『あんたなんか産まなきゃ良かった!』
『お願いだから私の前から消えてよ!』
『あんたのせいで!』

周囲から、母親からの罵声、暴力…

ごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい…