店を出ると少し肌寒くなっていた

そろそろ秋かな…

秋になると毎年思い出す

『あんたなんか私の子じゃない!』
『汚い!』
『死ねばいいのに!』
『あんたのせいで…あんたのせいで!!』

毎日浴びせられていた罵声

散々蹴られ、殴られ…
私の体も心もボロボロだった

あの時の私は

『ごめんなさい』

しか言えなかった

“やめて”って言えばいいのに

そう思う人もいるかもしれない

でも、

“やめて”って言うと何されるかわかんない
怖い。だから謝る事しか出来ない…


頭を横に振って忘れようとした時

「ねぇねぇ〜そこの君暇〜?」

突然声をかけられ私の周りは数人の
男子に逃げられないように封鎖された

私は黙って下を向く

「え〜無視ですか〜?」

そう言って私の肩に腕を乗せてきた

「触らないでくれる」