気付くと、朝になっていた。
葵と顔を合わせたく無くて、朝食だけを作り家を出る。昨日の夜から、何も口にしていない。
何故か、物を口にするのが怖かった…
午前の授業を受け、昼になる。昼飯に誘われるのに、断った。
俺にも、何か食べなきゃいけないと思う部分はある。だけど、食べ物を前にすると怖くて口が開かない…口を開いて食べたとしても、気持ち悪くなる。
多分、俺は日に日に痩せていったと思う。
「樹?どうしたの?」母さんが、病室に行った時に言った。
「どうしたって?何が?」と聞くと、
「最近、痩せてるから…」と言われる。
「大丈夫…勉強のやり過ぎだと思う。」どうしても心配させたく無くて言った。