「さて、俺先帰るよ？」と言うと、
「わかった。じゃあね？」と帰された。
俺は、帰る途中に携帯が鳴ったのに気が付いた。
メールだった。
“樹。ごめん。葵の誕生日プレゼントのネックレス。デザインは任せるから買って来て？”と母さんに頼まれた。
“わかった。決まったら写真送る。”と返して、雑貨屋に向かう。
そこは、高校の帰りにたまたま葵を見かけた場所だ。彼女はそこで、１つのネックレスを愛おしそうに見ていたが、後日そこを通ると買われた形跡は無く。断念したのだとわかった。
俺は、そこに寄って葵が見ていたネックレスを探す。やっと見つけた。
それは、紅葉の着いた綺麗なネックレス。
俺は、その写真を撮って母さんに送った。