時間も遅くなり、もう少しで面会時間も終わりに近くなって来た。
「んじゃ、そろそろ帰るな？今度、持って来て欲しい物があったら言えよ？」俺は言った。
「珍しく優しいな。」と父さんに言われ、
「じゃ…」俺は、恥ずかしくなって葵と一緒に病室を出た。
「兄さん。珍しいね。」と帰り道、葵に言われ
「うるさいな…」葵にまで言われると本当に恥ずかしい。
「兄さん？顔、赤いよ？」更にからかわれる。
「それより、夕飯。今日、お前が作る日だろ？」と言うと、
「残念。もう作ってあります〜」とわざとらしく笑って、腹が立つ。
「あ〜もういい！これから、デザート買ってやんね〜」俺が試しに言うと、
「わ〜ごめんなさい。それだけは許して。」と葵はいきなり謝って来た。