「私ですか?私は…」茜さんが言ったのは、俺の通ってる高校の名前だった。
「樹と同じじゃないですか!」母さんは嬉しそうに言った。
「そうなんですか?樹くんが後輩なんだね?医者にでもなりたいの?」と茜さんは俺に聞いた。
「え?いや…」俺が言葉を詰まらせると、
「樹、推薦で良く考えないで行ったんですよ。」と父さんが言った。
「そうなの?」と言われ、
「はい…」と俺は、恥ずかしくて下を向きながら言った。
「凄いじゃん。あの高校、うまくいけば大学の医学部いけるよ?」と茜さんは言った。
「はい。頑張ります…」俺は言った。
「じゃ、失礼しました。」そう言って、茜さんは病室を出て行った。
「2人で、頑張ってね?」茜さんは出る時、そう言葉を残していった。