「何ですか?」俺は少し強めに聞いた。
「あ、ごめんな。君達のご両親が生きられるのは後、6ヶ月だと思ってくれ。」そう言った。
「それって…」と俺が言うと、
「余命。と言ってもその前にって可能性もある。それに、もっと長く生きる可能性もあるって事だけ考えていて欲しい。」と言われた。
「わかりました…」俺はそれ以上言葉が出なかった。
2人の病室に帰るまでの間、俺の頭の中は混乱していた。いくら先生にああ言われたとしても、やっぱり余命として言われると、今まで元気な姿を見せていた2人が居なくなってしまうという喪失感が襲う。
それでも俺は、病室に入ると何事もなかったかのように、病室に入った。