ことほぎのきみへ

『……最後に、伝える事だけは
しておいてもいいんじゃないの?』


私の決意を覆すことは
出来ないと感じたんだろう

諦めるような表情を浮かべた後に
ゆうりは言った

ゆまちゃんも黙って私を見てる


……


『…………ううん。伝えない』


間が空いたのは
心にほんの少し未練があったから

気持ちを伝える事が出来てなかったことに


だけど、決めたから


ひさとさんから離れることを


なら、伝える必要なんてない
最後にわざわざ
あのひとを困らせるようなことをする必要はない



『……伝えるのは『さよなら』だけでいい』



『いろは』


『いろはちゃん』


『……』



浮かべた苦しい笑顔に
3人とも悲しそうにしていた