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「や~!楽しいね!文化祭!!」


亜季は両手にぶら下げたたくさんの手さげ袋を
掲げて、言葉通り楽しそうに笑う


「お前、どれだけ食べる気だよ」


手さげ袋の中身は全部食べ物


焼きそば
お好み焼
やきとり
ホットドッグ
おにぎり
わたあめ
グレープ
チョコバナナ…他にも色々


買ってきたもの、貰ってきたもの
とにかくたくさん

そんな亜季に呆れた顔を向ける一樹


「休憩時間にちょっとずつ食べるの!」

「いつ食べるかは聞いてねーよ」



とうとうやってきた文化祭

その一般公開日

私は1回目の休憩時間が重なった一樹と亜季と
一緒に模擬店を巡っていた


私は衣装から着替えて
制服のスカートにクラスTシャツ姿だけど

たこ焼き屋さんの亜季と一樹は
着替えずそのままの格好

赤と黒の半被姿
少しアレンジしててかっこいい
ふたりとも頭にはねじりはちまきを巻いてる



「それにしても、今年も人すごいね」


賑わってる周囲を見渡しながら

その人の多さに
はぁーっと私は感嘆のため息をもらす


廊下も教室も中庭も校庭も

中も外も

どこもかしこもたくさんの人で溢れてる



「うちの学校の模擬店、クオリティー高いからな
それに、校庭の特設ステージでの催し物も
毎年おもしれーし」


「軽音部のライブにミスコン、ミスターコン、カップルコン、漫才に、ダンス…
盛り沢山だからね!」