マザーグースの言う通り

「ちょっと塚田、なに好きな子泣かせてんの?あんたなんか勘違いしてない?あの子健気にあんたにかわいい、好きって言われたいってだけで私に相談しに来たのよ?
何を勘違いしたんだか知らないけど、あの子があなたのために努力して着飾ってたの知っててさっきのこと言ったんでしょうね?」

私ははっとした。澤田と付き合えて毎日がとても幸せだったこと。どんなときもきらきらしている澤田が可愛かったこと。デートのときの澤田がいつもの雰囲気と違ってそれもまた可愛かったこと。すべて自分のために頑張ってくれていたであろう澤田にさっき私はなんて言った、?

「塚田。あなたに今自己嫌悪に浸る暇はないでしょう?分かってるならさっさと行ってあげて?」

そう言い残し平原は自教室に戻って行った。まさか平原に大切なことに気付かされるとは。授業がなんだ。私は澤田が向かったであろう屋上へと続く階段を駆け登った。
そして思い切り屋上のドアを開ける。

「澤田!!」

奥の方でしゃがみこんでいた澤田がびくっと肩を震わせるのが見えた。