「だけど…今は手放したくないし、離れたくないとそう思ってる」

宇奈月さんが言った。

「えっ…?」

それは、どう言う意味ですか?

そう思って聞こうと口を開いたら、
「――ッ…」

その唇は、宇奈月さんの唇によってふさがれてしまった。

えっ、何?

自分の身に何が起こったのか、全くと言っていいほどに理解ができなかった。

私、もしかして…いや、もしかしなくても、私は宇奈月さんとキスをしている。

でも、何で?

どうして、私は宇奈月さんとキスをしているの…?

宇奈月さんも何を思って、私にキスをしたのだろうか…?

聞きたいことや思っていることが頭の中をグルグルと回っている。

突然キスをされたと言うのに、私は当たり前にそれを受け入れていた。