目をつぶっていたからあの人が悲しい顔をしているのに気付いてあげられなかった。
自分のことしか考えられていなかったから、あの人が言った言葉にも気付いてあげられなかった。
あの人が言った言葉は『ずっと一緒にいられるように願う』ではなく『ずっと一緒にいられるように願いたい』だったのに……。
私は何も知らずに、いつもと同じように家に帰っていき、何も知らずに布団の中で浮かれていた。
「私、ずっと一緒に……」
嬉しい気持ちが心をいっぱいにして、温かい気持ちで眠りに就くことができた。
次の日も私はいつものように、いつもの時間に、いつもの場所に行った。


