「ゼリーとお水ですね。了解です」 ボソリと低い声で頼んだのに、広沢くんは快く笑って答えてくれた。 「あ、ちゃんと熱計ってくださいね」 寝室を出て行く間際に、広沢くんが私を振り返ってクギを刺す。 「わかったわよ」 私は仕方なくもぞもぞと起き上がると、体温計の電源を入れておとなしく脇に挟む。 それから、瞼の重さと気怠さに任すように目を閉じた。