その瞳に涙 ― 冷たい上司と年下の部下 ―




「自分のこと後回しにして人のことばっかり気にかけてたら倒れますよ?だから、飲み物は糖分多めです」

そう言うと、広沢くんが最後に甘そうなミルクティーのペットボトルをドンっとデスクに載せた。


「作業交替するんで、碓氷さんも休憩とってください」

広沢くんが強い口調で指示をして、唖然とする私を座っている椅子から無理やり押し退ける。


「ちょっと……」
「菅野さんと秋元も、適当に選んで食っていいよ。俺はもう食べてきたから」

「ありがとうございます」

「いただきます!」

そのまま広沢くんが私を無視して菅野さんや秋元くんに話しかけるから、タイミングを失って何も言えなくなってしまった。

仕方なく、押し付けられた食べ物と飲み物をそっと取って、広沢くんから離れたデスクの椅子を借りて腰かける。

雑談をしながらコンビニ袋から食べ物と飲み物を選んだ菅野さんと秋元くんは、そのまま話しながら広沢くんが作業している私のデスクから近い椅子に座って休憩を取り始めた。