その瞳に涙 ― 冷たい上司と年下の部下 ―




「三分の一くらいは。広沢くん、今日は夕方から外出だったでしょう?そのまま帰ってもよかったのに」

「またそうやって、ムカつくこと言いますね。碓氷さん」

「そんなつもりじゃ……」

不服そうな目で睨まれて口ごもると、広沢くんが不意に表情を和らげてクスッと笑った。


「わかってますよ。それより、腹減ってません?」

広沢くんがそう言って、手に持っていたコンビニのプラスチックバッグを持ち上げる。


「菅野さん、秋元。差し入れ買ってきた。ちょっと休憩して食わない?」

コンビニの袋をデスクに置いて、広沢くんが菅野さんと秋元くんにも声をかける。

口を開けたその袋からは、ペットボトルの飲み物やおにぎり、パンが入っているのが見えた。


「おー、さすが広沢さん」

「ちょうどお腹減ってたとこだったんで嬉しいです」

広沢くんの言葉に、それまで私が何度言っても休憩を取ろうとしなかったふたりが作業の手を止める。