「 透子 、 来て 」


「 … うん 」




二人っきりの体育倉庫 。



マットの上に座る律の足と足の間に来るとわたしの腰に手が回る 。



目線を合わせる律の上目遣いでドキドキしてしまう 。




「 そういえば 、
最近小野くん学校来てないみたいだよ 」




珍しく律が他の男子の話をする 。




「 … そうなんだ
小野くんは …
来てる方が珍しくない ? 」




他人事みたいに答えて律の頭を撫でる 。