誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





「 帰らないの ? 」


「 帰りたくないだけ 」




ほっといて欲しかったのに帰りたくないとか言っちゃって 、 本当は律に話を聞いて欲しかったのかもしれない 。



ずっと落ちてくる雨を眺めてぼーっと時間が過ぎるのを待つだけ 。




「 そっか
じゃあ僕も帰らない 」



律は隣でしゃがむ 。

1メートルくらいの距離だっただろうか 。



予想外過ぎてただ律を見ることしかできなかった 。



だって 、 違うクラスだしそんなに仲良くないし …