誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





「 … もう 、 大丈夫です 」



右足も元の場所に戻しているのに 、 まだ小野くんとの距離は近い 。




「 もうちょっとこのままでいようよ 」




こうして女の子を自分のものにしてきたんだろう 、 生憎わたしはそんなものに引っかからない 。




「 結構です 」




「 … あ
なんか … 」




小野くんから離れようとした時上を見ると 、
律が見てはいけないものを見たような目でわたし達を見ていた 。