誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





「 だーめっ !
だって透子ちゃん逃げちゃうでしょ ? 」




手は離してくれず 、 向かい合わせになる 。




「 昨日のあの事 、
誰にも言ってないんだから
俺の言う事聞いて 」




また 、 低い声 。




「 … なんですか 」



距離が近くなった小野くんを鋭い目つきで睨む 。




「 上目遣いで睨む透子ちゃんかわい〜 」


絶対見下してる 。