誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





𓂃𓈒𓂂𓂋



1時に小野くんの家に来てから3時間 。


外は暗くなり始めていた 。


わたしもテスト勉強をするために家に来たんだけどさっきのキスから勉強どころではなく 、 ほとんど小野くんに勉強を教えるだけになってしまった 。




「 そろそろ帰らないと … 」



「 あ 、 そっか …
 今日はありがとうね 」




名残惜しそうにわたしを見る 。


やめてよ 、 帰りたくなくなるじゃん 。




「 家まで送るよ 」



「 いえいえ ! 大丈夫です !
 寒いし暗いので ! ! 」



「 だからだよ ! 透子ちゃんが心配だし ! 」



「 いやでも申し訳ないので … 」



テーブルに乗り出してまで送ると言ってくれるけど 、 流石に申し訳ない 。 ここで引くわけにはいかない 。




「 俺が透子ちゃんとギリギリまで
 一緒に居たいって言ったら嫌 … ?
 透子ちゃんは迷惑 … ? 」



「 迷惑なわけないじゃないですか …
 そんなの反則ですよ … 」



そんな悲しそうな目で見ないで … !



「 じゃあ近くの駅までですよ … ? 」



「 うん ! 」



小野くんはわたしを大切にしてくれる 。


わたしは小野くんを大切にできているのかな 。



気持ちを言葉にしたり甘えるようにしているけど 、 それで満足できているのかな 。



与えられてばっかりなんじゃないかって不安になる 。