いつか返事をする日が来ることはなんとなく分かってた 。



むしろ遅すぎる方だ 。



4月に告白をされて8月になっても保留にしていたようなものだった 。




「 夏休み中たくさんアピールするから !
 それでもダメだったら諦めるね
 … もう透子ちゃんの周りうろちょろしない 」



「 … はい 」




小野くんに惹かれてはいるけど 、 小野くんの彼女になりたいとかはまだよく分からない 。




「 恋人にはなれなかったとしてもさ 、
 せめて透子ちゃんの友達で居させて 」




小野くんは不安そうな目でわたしを見た 。




「 もちろんです 」




小野くんのその不安はわたしのせいかもしれないけど 、 その不安はわたしでさえどうすることもできない 。



でもわたしはもっと小野くんの好意と向き合わなきゃいけない 、


小野くんがわたしに向き合ってくれたように 。




「 さ !! お祭りに戻ろっか !!
 かき氷だけじゃ足りないよね〜 ! 」



「 いい加減手離してもらっていいですか ? 」



「 無理で〜す 」




でもわたしも無理矢理離す気にならない 。




この後 、 お祭りではたこ焼きを半分こして食べたり盆踊りを2人で見たりして時間を忘れるほど楽しんだ 。