小野くんの顔を見れないままずっと俯いていた 。



「 … じゃあ 、 俺 、
 透子ちゃんの恋人候補になってるの ? 」



そんなこと言わないでよ 。


恋人候補とか分からないのに 。



でも今まで一緒に居て分かった 。




わたしは小野くんに惹かれてる 。




小野くんの問いに無言で頷いた 。




「 えへへ …… そっかぁ …
 まだ彼氏にはなれてないけど超嬉しい !! 」



小野くんらしくない 、 えへへというどこかだらしなさがある笑い方 。




「 … わたしは超恥ずかしいです … 」




だっていまだに小野くん直視できないもん 。


小野くんは 『 あははっ ! 』 とさっきとは違う爽やかな笑い方をするだけ 。




「 じゃあこれから大事なこと言うね 」




その一言でやっとわたしは小野くんの顔を見ることができた 。





「 透子ちゃん 、 好きだよ 」





「 …… え … ? 」




「 俺と 、 付き合ってください 」




突然の告白に頭が真っ白になってしまった 。



元カノさんの話なんかすぐどこかへ行ってしまった 。





「 俺ちゃんと透子ちゃんに
 告白してないなーと思って !
 返事は今じゃなくていいから !!
 夏休み明けに聞かせて 」