誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





最初に頼んだドリンクが入っていたコップも空になり 、 勉強を始めて2時間が経とうとしていた 。




「 終わりました ? 」



「 終わってない ! 終わらないかも !
 でも今日の分は終わりにしよう ! 」




わたしもいつもより課題が進まなくて今日は終わりにする 。




「 7月に課題やるの初めてかも !
 透子ちゃんのおかげで
 期限内に終わりそうだよ ! 」



「 それはよかったです 」




教科書やペンケースをトートバッグの中に入れて帰る準備をする 。




「 あ ! ねえねえ !
 今度の夏祭り楽しみだね ! 」




「 … 本当に2人で行くんですか … ? 」




この前は勢いで約束をしたけど少し不安になってきた 。


だってデートみたいなものじゃん … っ !



今もデートみたいなやつってこと … ?



そう考えるととんでもない約束をした気がする 。





「 だって俺たち共通の友達いないじゃん ?
 透子ちゃんは友達いないって言うし 」



そうだった 。