誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。






「 あれ … ? おかしいな …
 もう未練なんてないんですよ 、
 悲しくも寂しくもないのに …
 なんで … 」



「 力んでたんだよ 、 我慢しないで 」




小野くんに抱きしめられて小野くんの腕の中で泣き続けた 。


腕の中は暖かくて安心するのに心臓はドキドキする 。



小野くんの香水の匂いが嫌いだったのに 、 今は心地いいくらいに感じた 。




「 … 首元のそれ … 何 ? 」



やっと離れようとした時 、 小野くんにワイシャツの隙間からキスマークや歯形を見られる 。




「 あ 、 ごめん …
 見るつもりはなかったんだけど … 」



「 いえ 、 大丈夫です
 律に付けられたんです 、
 でも本当に関係は終わったので … 」



「 …… 痛そう … 」



小野くんの手がわたしの襟元に触れる 。