誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





「 … やだ … ! 気持ち悪いっ … !
 絶対律と同じじゃない … ! 」



絶対違う 。



最後に律に抱きしめられたのはいつだったか思い出せないけど 、 こんなんじゃない 。




「 当たり前だよ
 俺は体温と好きを伝えてるんだもん 」



「 怖いのっ …… !
 律じゃなきゃ嫌 … !
 怖い … !! 」



目から得る情報がなくなっただけでこんなに怖いものなのか 。


必死に暴れても全然離してくれない 。



思い通りにならなくて 、 怖い 。



子供じゃないのに涙が出てくる 。