誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





「 俺は大丈夫だけど … 」



「 本当に大丈夫です
 ほら 、 走って帰れる距離ですし 」



無理やり笑顔を作る 。


小野くんは勘が鋭いから 。




「 でも早く帰らないと …
 小野くんも風邪ひかないでくだ … 」



「 雨宿りしよっか 」



「 へ !? 」




わたしの二の腕を掴んで足早に歩き出す 。



「 ちょ … ! どこ行くんですか !?
 帰りたいんですけど ! 」



近くの昇降口で雨宿りすればいいのに昇降口から遠ざかっていく 。