「 透子ちゃん 」



「 え 」




突然声をかけられて振り返る 。


早速会いたくない人に会ってしまった 。




「 ここに行けば絶対会えると思って 」



「 … 小野くん 」




小野くんはわたしが持ってた本を奪って本を閉じる 。




「 あの日のこと 、 全部教えてよ 」




必死に避けてたのに結局逃げられない 。



でもいつか言わなきゃいけないこと 。


もう小野くんとは関わらない 。


曖昧な態度は取れない 。 取りたくない 。