誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





ちょっとは優位に立ちたいじゃん 。




「 ええ … だってあの時は焦ってたし …
キスはお預けか … 」




律の人差し指がわたしの唇に触れる 。



そんな愛おしそうな目で見られるともっと離れられなくなるじゃん 。




「 あ 、 図書室行くんだっけ 」



忘れてた 。



正直それどころじゃないし 、 もう図書室で勉強する気になれない 。




「 そっか … 忘れてた … 」



このまま帰っていいかな 。