誰も見ないで 、 僕だけを選んで 。





「 りつっ … あたしっ … もう … っ … 」



「 僕 … もっ … 」




律の顔が歪んでる 。



この顔が好きなの 。



いつまでこの顔を見られるのかな 、 なんていつも思う 。




手は繋いだままだった 。




雨なんて忘れてた 。



今は律とわたしが世界の全て 。




口で息をするので精一杯なのに 、 律にまた唇を塞がれる 。






わたしは律のことが好き 。



でも律は 、 わたしのことが好きじゃない 。