優「駿〜呼吸辛いよな?酸素マスクつけよっか。」
 

駿「ハァ…大丈……夫。ハァ…ハァ…」


優「……とりあえずつけるから俺がいいって言うまで取るなよ〜」  




大丈夫って言ってるのに。




そんな優兄は俺に酸素マスクをつけて病室を出て行った。


廊下では多分瀬川先生であろう人と優兄が話している声が聞こえる。



瀬「まだ熱ひでぇのか?」


優「なかなか下がらねぇな。」


瀬「このままでも本人が辛いし、熱が上がりっぱなしなのもそろそろやばいんじゃねーのか?」


優「いや…でも……」





きっと俺に投与する薬の話で揉めてるんだ。

小声で尚且つ室外で話してるのに余裕で聞こえてくる。



そーゆーことは聞こえないとこで話せよ。


それとも普通は聞こえないもんなのか?


なんかもーわからねぇ。




ここ数日ずっと続いている高熱で俺はかなりボーッとしていた。


起き上がるのすら辛くて食事もまともに受け付けない。




そんな時隣の美音のベッドから咳き込む声が聞こえる。



多分美音の事だから枕に顔を押し付けて出来るだけ聞こえないようにしてるんだろう。



優兄呼んでやりてぇけど……


体が動かない。




だんだん遠のいて行く意識。



まじでやばいかもしれない。